マヴィ生産者訪問ツアー(2)
ボジョレー2軒目はレニエのランポンさんを訪問。
ドアットさんのところから丘を縫うように30分ほど北に向かうと、徐々に隆起が高くなり、ブリュイの山を左に回りこんだところで、かわいらしい2本の塔を持つレニエ村の教会が見えてきます。ここで一気に丘を登り2軒目のオーガニック生産者ランポンさんの家に到着。
ドアットさんのシャトー ド ボアフランとは異なり、なんとも小さな家ですが、南向きの斜面には素晴らしいぶどう畑が付いています。そもそもぶどうはオアシスの植物、太陽と乾燥を好み、地下水脈に達する根を張ってミネラルたっぷりの水を吸い上げて育ちます。湿った土壌では根が深く張らず、いいぶどうができません。その点ランポンさんの斜面畑は理想的な条件です。
バスが着くとランポンさんの愛犬ビアンカが尻尾を振って歓迎してくれます。
この犬はいつも独りで畑作業をするランポンさんのお供をする、いわば相棒みたいな存在。収穫の時は実っているオーガニックぶどうをムシャムシャ食べてしまうのですが、決してお隣のぶどうには手を出さない賢い犬です。(お隣りのぶどうには農薬がかかっているので…)
「今年はコクリコ(ヒナゲシ)がすごくたくさん咲いているよ」って、ランポンさんが喜しそうに畑を案内してくれます。トラクターは持っていないので、馬と人力で耕す、様々な雑草(ハーブ)の繁ったフカフカ畑は彼の一番お気に入りの場所です。一日も離れたくないから、日本には行けないけど、日本人のみんながこうしてきてくれるのがとても嬉しいって。
奥さんの手料理ランチは醸造タンクの前に机を並べて食べます。この机は家を買ったときに最初に買ったのだというので、もう30年以上使い続けています。木製のプレスは今では博物館モノですが、現役。
天候に恵まれた2009年のレニエはとてもバランスがよく、まだ若いけれどまろやかで、さらに奥の深さを感じさせる絶妙の仕上がり。誰もがうっとりとして、「美味しい」の合唱!
ランポンさんがアコーディオンを演奏して、ヒロヨさんが踊りだすなど、楽しい時間はあっという間に過ぎて、もう4時!
帰り際にカーヴを覗いたら、2009年はもうあと400本ほどしかありません。あまりにもパリでの評判が良過ぎて、どんどん売れてしまったのですって…。
これではマヴィは例年よりもずっと少なくしか確保できません(泣)
みなさんごめんなさい。