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旅の空

ガリシア~ポルトガル、ノスタルジックな夏休み7

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巡礼の町Santiago de la Composteila、羊飼いの少年が荒野で聖ヤコブの骨を見つけたという荒唐無稽な話から、この地に大聖堂が建てられ、そこを目指して巡礼者がヨーロッパ中から集まるようになって、各地からここを目指す巡礼の道が開かれました。中世の封建制度の時代、庶民に移動の自由はありませんでしたから、巡礼というのが唯一許された旅行の口実。いや、夜逃げもいたに違いありません。日本のお伊勢参りと同じです。そしてそんな街道には追いはぎやゴマの蝿、雲助、やくざ者が巡礼者を狙うというのは洋の東西を問いません。道の途中で落命することは普通にありましたし、そうでなくとも無一文になり乞食や河原者に身を落とすことも。そこで街道沿いの領主たちが結成したのが巡礼をが守る騎士団-サンジャック騎士団です。家紋にはサンジャック(帆立貝)が入り一目で由緒正しい家柄とわかります。

ここには中世以来大学が置かれ、哲学の聖地でもあります。カテドラルのすぐ横が大学でその間に居酒屋が並ぶフォンセカ通り。フォンセカとは有名な哲学者でサンチアゴ デ コンポステイラ大学学長を務めた人物です。昔から学生はアルバイトをするもので、このフォンセカ通りで黒マントに黒帽子でギターを抱えて流しをするのが伝統でした。同じ伝統がサラマンカ大学にも伝わり、私が通っていた学校でも学生時代にそのバイトをしていたという講師の先生がギターで流しの曲を弾いてくれたりしました。
夏休みの巡礼の町は世界中からの訪問者たちでごった返しており、カテドラルに入場するにも行列、昼食のレストランも満員で、安物のピザ屋でようやく食事もどきを取るのが精一杯で、そうそうに退散してLa Coruñaに向かうことにしました。

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