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旅の空

ガリシア~ポルトガル、ノスタルジックな夏休み6

旅の空

深いリア(入江)のどん詰まりのかつては繁栄した港町だったのでしょう。教会の周囲はちょっと中世の名残がある歴史地区。商店街はあるのですが、シャッターが降りてその上から町の観光ポスターが貼られて、開けられることがない店がずらっと並んでいます。これも日本の地方都市を旅するといつも出会う光景です。開いている店に並ぶ商品も流行とはかけ離れた衣料品であったりして、顧客年齢層の高さを想像させます。

ノイアのホテル
ノイアの古びたホテル

そんな寂しい暗い気持ちでいましたら、どこからかバグパイプの音が近づいてきます。ちょうどお祭りだったらしく、少年少女の一群がバグパイプを先頭にパレードしてきたのです。ちょっと楽しい気分になってついて行くと、いかにもお祭りで地元の人が持ち寄りました、という感じの露天マーケットに出ました。アーモンド菓子やら手作り工芸品など。でもわざわざ日本に持って帰りたくなるものは並んでいなかったのが残念なところ。

優に400年以上経っている、歴史的建造物の下にある素敵な穴倉のような居酒屋に潜り夕食。またまたリベイロの辛口にサラダと鰯やタコ。本当に新鮮な魚介には切れのいい、何の変哲もない白ワインがぴったりで、飽きることがありません。でもこのキレのいい魚介類に合う白ワインというのは、ヨーロッパでは安ワインってことなのです。マヴィではお馴染みのコニャックのセガンさんが造るシャランテの白もそうですが、酸がしっかりした、アルコールのちょっと控え目のワインはバターやクリームをふんだんに使った、肉料理や、魚でもムニエルなどの所謂ご馳走にはぜんぜん合いません。ところが新鮮な魚介を料理というよりは単に茹でたり、塩焼きしたり、生のまま食べれば最高に合ってしまうのです。今回のガリシア訪問はこの海の幸を満喫したいというのが、重要な動機ですから、必然的にリベイロやベルデといった安酒ばかりになってしまうのも仕方がありません。何と言っても日本人のご馳走は新鮮な魚や甲殻類なのですから。
胃もたれもせず、おいしいリアス海岸の旅は、この後ちょっと内陸に入って、本物の巡礼地、Santiago de Compostelaに立ち寄り、ガラスの街La Coruñaを目指しますが、今回はここまで。続きはまた後日…

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