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ワインと料理

コティ ロゼ|新着のシチリアワインを試す

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生姜焼きに合うロゼワイン

この秋新発売したシチリアのロゼワイン「コティ」を我家の食卓で試してみた。

抜栓1日目 シチリアワイン コティ ロゼを和食に合わせる

このコティ ロゼは定番のヴァールロゼよりも力強く、味の輪郭がはっきりしている。

和食と合わせても浮かないかがちょっと心配だったので、献立は強さを意識して、豚の生姜焼き、インゲンのゴマ味噌和え、舞茸ご飯にした。

狙い通り、コティ ロゼはピッタリと調和してどの皿も○、いくらでも飲める感覚だ。

控えめではなく、ワインは美味しさを主張するが、とにかく酒質がきれいなので、料理をねじ伏せることなく高い位置での調和が取れる、本当に稀有なワインと感じた。

抜栓2日目 シチリアワイン コティ ロゼをスペイン料理に合わせる

抜栓した翌日、ワインの味も香りもよく開いて濃厚になってくるから、今度はスペイン料理のタパスを合わせてみることにした。トルティーリャ、スペイン風ジャガイモのオムレツだ。

スペイン料理屋さんで食べると結構油濃いことが多いが、僕のは自家製で、ネヴァドさんのエクストラバージンオリーブオイルであっさり仕上げる。オムレツは卵料理で生臭みを持つから、それをねじ伏せるような赤ワインか、切ってしまうカヴァを合わせるのが一般的だ。

コティ ロゼは酸がしっかりとキレ、なおかつワイン自体の美味しさがあり、スパニッシュオムレツの持ち味を一切ねじ伏せることなく合った。

2本目のシチリアワイン コティ ロゼで湯豆腐を合わせる

和食の中でも特にあっさりしている豆腐。我が家の湯豆腐は、土鍋に水を張り昆布を戻して絹ごし豆腐、ネギ、シイタケ、ニンジン、大根、銀杏などを放り込み、真ん中に削り節とみりんと醤油を注いだ厚ガラスの器を置き、鍋の蓋をして火にかけるスタイルだ。

湯気が出てきたらタレが蒸しあがるので、気を付けて取り出そう。僕は小さな金属おたまを使い、指を冷水で冷やしてから火傷しないようにサッと取り出す。鍋の中に隙間ができるから、ここに春菊を放り込んでさっと湯がいたら出来上がり。

肉っ気のない精進料理だが、コティ ロゼはすぅーと寄り添い、あっという間に豆腐に溶け込んできた。独特のクセがある銀杏も殺さない。たまたま道の駅で買った春菊は、洗った時に小さな芋虫くんが出てきたくらい新鮮で味のしっかりしたものだったが、その力強い味とも喧嘩をしない。気が付くとどんどんグラスは進み、1本あっという間に空いてしまった。

新たな日常ワイン

3日間続けて僕の普段の食事にコティ ロゼを合わせてみたが、すべてにピッタリとハマったのは、予想以上の驚きだった。シチリアというイタリア最南端で、なぜここまで素晴らしいワインが造れるのだろう。黒毛和牛焼肉を御しきったグリッロ、豚肉や魚介にピッタリのインツォリア、そしてこのコティ ロゼ。ククルーロさんの造るオーガニックワインはなぜここまで美しいのか、本当に不思議なのだが、僕の新しい日常ワインが増えたのは嬉しい限りだ。

コティ ロゼ

ネロ ダヴォラというシチリアの代表的なぶどう品種を100%使ったロゼワインで、手摘みで収穫し、自然酵母で発酵し造ります。数あるロゼワインの中でも、透明感と力強さを兼ね備えた珍しい1本です。

追記1:味付け鍋ものとシチリアワイン コティ ロゼを合わせてみた

コティ ロゼとヴァール ロゼを比べてみると、シチリア品種のネロダヴォラの強さを残すコティロゼのほうが果実味があり、濃い味付けの料理まで合わせられる。それでいながら酒質がきれいなので湯豆腐のようなあっさりとした和食もこなしてくれるが、やはり淡い味付けよりは濃い目の味付けの方が合わせやすいだろう。そこで汁に味を付けた寄せ鍋も試してみた。昆布でだしをとり、豚肉を茹で、みりんと薄口しょうゆ。ガンモはじっくりと下茹でして油分を除いて炊き込みスープをじっくり吸い込ませた。

コティ ロゼのコクの部分がぴたりと吸い付いたような合わせになり、これも美味い。

追記2:レンズ豆とシチリアワイン コティロゼを合わせてみた

レンズ豆とキャロットをロゼワインに合わせる

乾燥レンズ豆は長時間水に浸さずに戻るので常備して、急いで食事の支度をする際に重宝している。他に用意するのはベーコン、玉ねぎ、にんじん、パプリカやピーマン等なので、大抵冷蔵庫に入っている。

刻んだ材料を鍋にオリーブオイルを熱して炒め、レンズ豆とたっぷりのワインを加えて蓋をして蒸し煮する。時々かき混ぜて、レンズ豆が柔らかくなったら出来上がり。ベーコンの味が出るので、黒胡椒を挽いたくらいで美味しくなる。

実は使うワインの味が大きく影響する。一緒に飲みたいワインを使うと失敗がなく、きれいにマリアージュする。

コティ ロゼのネロ ダヴォラ種のコクがレンズ豆によく馴染んで、そこをキレのいいロゼの飲み口が素晴らしく、料理に使った分も含めて、あっという間に1本空になってしまった。

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