マヴィ赤坂店3度目の営業再開|コロナ禍の苦悩は終わらない
人生初の救急搬送
私事で恐縮だが、盆休みの週末、夕食後にくつろいでいたソファーから立ちあがったところ、意識が遠のいて倒れた。床にぶつかり、ぶつけた痛みで気が付いたが、気持ちが悪く吐き気がして立ちあがれない。
心配した妻があちこち病院に電話したが断られ、ようやくある病院の先生から「ご自分で来られても診られないので救急車を呼んでください」と言われて119番。発熱ではないことを伝えると、救急隊を送ってくれた。
N95マスクを装着した救急隊員の顔を見ると、安心すると同時に申し訳ない気持ちになった。血圧計やパルスオキシメーターなどを装着され、ストレッチャーに載せられて出発する際に「近くの病院は全て満床なので入院はできません。診察の結果、入院が必要になれば遠方の病院に移送することになりますが、構いませんか?」と告げられたが、それでもいいからと、搬送してもらった。
診察室のベッドに横たわっていると、救急隊がひっきりなしに患者を搬送して来ていた。コロナ禍で急患を受け入れてもらえる病院が少ないから集中せざるを得ない。陽性者は受け入れないとはいえ、医者も看護婦もN95マスクや防護服を着用して、たくさんのベッドを回り、そのたびに手袋も交換して消毒しての重労働。医療現場がすでに限界点に達していたことを実感した。
血圧が80近くまで低下していた状態で、食後急に立ちあがり脳貧血を起こしたのだろうということで、幸いにして大事には至らずに済んでよかったが、入院が必要だったらどうなっていたのだろうか。
東京都のGO TOキャンペーン再開
9月1日、東京都は「もっと楽しもう!TokyoTokyo」(愛称:もっとTokyo=東京都民割)を再開した。減ったとはいえ、毎日15,000人もの新規感染者が出る中で、旅行キャンペーンを再開するというのはとても納得できないが、多くの都民が申し込み、ホテルはあっという間に満室になって行くという。
危険に遭遇して減速した後は、半分ブレーキに足を載せながら安全を確かめつつ、そろそろと加速するのが常道。レースではないのだから、あまり急ぐと乗客を危険にさらすことになりかねない。施政者は「もっと楽しむのは、安全を確かめた後に取っておこう」となぜ言えないのだろうか。
東京都のコロナ感染状況は改善?
東京都の発表するコロナ陽性者数(7日間移動平均)を見ると、9月1日は15,059人だ。7月28日の40,395人に較べて1/3まで減少した。もちろんこの数字を鵜吞みにはできない。それほど多くない知人の中だけでも、抗原検査キットを自分で使って「陽性になった」ことを保健所には伝えていない人が何人もいるし、通販で入手した抗原検査キットの信頼性は定かではないから、偽陰性もいるだろう。
それでも一時は途切れなく響いていた救急車のサイレンが減ったのは確かな気がする。もしかしたら東京の医療は崩壊せずに、土俵際で留まったのかもしれない。これが踊り場でないことを期待する。
マヴィ赤坂店、9月8日に営業再開
もやもやは残るが、感染者数の減少でリスクレベルは下がったと判断して、マヴィ赤坂店の営業を再開することにした。
店内には空気殺菌装置を多数設置しており、殺菌灯はもちろんオミクロン2.75にも有効だから店内感染リスクは少ないだろうが、3度目の営業再開に当たって、安全を守るルールを下記のように決めた。
- 営業時間を短くして、スタッフは1人で担当。複数のスタッフが接触する機会は設けない。これなら万一誰かが感染しても他のスタッフにウイルスを移すことはない。
- スタッフは通勤時もKN95マスクを着用してもらう。
- 世間のマスク着用ルールが緩んできているが、ノーマスクのお客様には入店をご遠慮していただく。もしマスクをお持ちでない時は、マスクを差し上げて着用していただく。
- 万一スタッフが体調を崩した場合は、無理をせず、当日でも臨時休業とする。
スタッフに何事も起きないことを祈る日々も、また再開する。
マヴィ代表 田村 安