フランス出張レポート2020(その6)ミレジムビオ
1月にフランスで開催された世界最大のオーガニックワイン展示会「Millésime Bio(ミレジムビオ)」。
今回はイタリアやスペインの生産者さんや、メダルを受賞したワインをご紹介します。
2019年は上々!ロヴェロさん(イタリア・ピエモンテ)
まずはイタリア・ピエモンテのロヴェロさん。
当主のエンリコに会えました。
「2019年はとても良い出来のぶどうで満足」というロヴェロさん。赤の品種では晩熟のバルベーラ、ネッビオーロが特に良かったそうです。
前回はロヴェロ家でメイン品種であるバルベーラの収穫量がかなり減ってしまった話を聞きました。今年は挽回できて本当に良かったです。
ロヴェロ家らしい、しっかりと輪郭のある美味しい味わいを今回も確認出来ました。
昔ながらの優しいキャンティ(イタリア・トスカーナ)
イタリア・トスカーナのマニョーニさん。
当主のピエトロがいました。
マニョーニ家では イタリアの銘醸ワインとして有名なキャンティを作っています。
最近ではパワフルなスーパーキャンティらしきものも多くありますが、ピエトロが作りたいのは昔ながらの優しいキャンティ。ふだんの食事に寄り添うスタイルを何より大切にしています。
その信念通り、試飲して思うのは、彼のワインは本当に良い意味で気取らない味わいだということ。
イタリア料理にはとにかく素朴でシンプルなのにものすごく美味しいものがありますが、そんなお料理とぴったり合いそうです。
2019年は乾燥していましたがほどよく雨も降り、質が良く、例年通りの量を収穫出来たとのことでした。
甘口ポルト&重口赤ワインを造るピントゥ イ クルスさん(ポルトガル・ドウロ)
ポルトガルのピントゥイクルスさん。
ワイン作り全体を任されているジョルジュが来ていました。
2019年は6月〜7月に雨が降ったために気温がそこまで上がらず、今年は30〜35℃だったそうです。通常であれば夏は毎年45℃まで上がるというから驚きです。
今年はそれほど暑さが厳しくなかったようですが、毎年45℃というのもすごいですね!
凝縮されたぶどうを感じる赤ワインのドウロや、甘口のポルトはこんな環境で造られているんですね。
ドウロ全体での収穫量は少ない年になりましたが、 ピントゥイクルスさん のところは質も量も満足だったそうです。
1年前の出会いに感謝!コティーノさん(スペイン・バレンシア)
スペイン・バレンシアのコティーノさん。当主パコとマリア夫妻が来ていました。
ちょうど1年前にここミレジムビオで出会い、マヴィとのお付き合いがスタートしました。 昨秋来日されたので、東京、大阪、福岡に開催したマヴィの試飲会で2人に会ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2019年の状況を聞くと、夏はかなり気温が高くなったものの、その後すぐに涼しくなり、暑さのピークは短かったようです。
試飲してみると、 爽やかさ、フレッシュさを感じ、バランスの良い仕上がりになっていました。
受賞ワインも!バローさん(フランス・ガスコーニュ)
今年のチャレンジミレジムビオで、タリさんと同じくメダルを受賞しました。
受賞といえば、ミレジムビオ前にお家に訪問したばかりのフランス・ガスコーニュのバローさんも。
受賞したのはキャトルセパージュ白。銀賞受賞でした。
大手グランメゾンとは一線を画すシャンパーニュ(フランス・シャンパーニュ)
最後は、フランス・シャンパーニュのミシェルさん。
実はボワソー教授の生まれ故郷はシャンパーニュ。ミシェルさんのシャンパーニュを試飲しながら
「こういうのを飲むとシャンパーニュ人としての俺は、有名大メーカーの個性の無い味に比べて、熟成や深み、しっかりと味を感じるなぁ」
としみじみ浸っていました。
昨年2019年は、春先に病気が出て心配していたもののそれほど広がることはなく、夏はかなり暑くなったので出来の良いぶどうが採れたとおっしゃっていました。2018年も良い年だと思っていましたが、2019年はさらにその上を行くようです!
皆で打ち上げ!
カバニスさんは20年前からミレジムビオに毎年出ていましたが、今年は出展せず視察のために来場していました。
実はミレジムビオの翌日に、カバニスさんのドメーヌを訪問する予定になっています。今年の桜オーガニック(編集部注:好評発売中です!)もそこで試飲出来るはず。改めてお伝えしますね。
またこんな方にもお会い出来ました。
長野飯田市のマヴィ特約店 「酒のしお澤」 の息子さんの悠さん。
現在ボルドー大学の醸造学部DUADでワインを勉強中でフランスにお住まいで、授業の様子などをここマヴィ総合情報サイトで連載しています。
マヴィの生産者のブースを回り、熱心に試飲や質問をされていました。
そして「今回ミレジムビオでたくさんのワインを試飲して回りましたが、やっぱりマヴィのセレクトに間違いはなかったと確信しました」との嬉しいコメント。特にルーションのセブリーヌ・ブーリエさん については「天才」と感動した様子で絶賛されていました。
展示会の後は、恒例の生産者さん達との打ち上げです。
マヴィの生産者さんそれぞれが自分のワインを持ち寄り、年に1度、国を越えて集まる会です。
そして今年もちょうどこの時期、誕生日を迎えるジェラール ボワソー教授とアルザスのフランソワ メイエーさんの2人を皆でお祝い
最後はハッピーバースデーの大合唱で盛り上がりました。