ボジョレー新生産者発表会レポート
ボジョレー新生産者発表レポート
オーガニックワイン専門商社マヴィ株式会社(東京都港区赤坂)は、6月13日(金)にフランス・ボジョレー地区の新生産者シュブラン氏の「オーガニック・ボジョレー赤」ドメーヌ デュ クレ ド ビーヌの発表会を開催致しました。
冒頭は代表田村よりEUにおけるオーガニックの実情や通常のボジョレーヌーヴォーとオーガニックボジョレーヌーヴォーの違いなどを説明させていただきました。その後、新生産者シュブラン氏の紹介、ボジョレー北部のレニエでオーガニックワインを造っているランポン氏の紹介、そして3種の異なるボジョレー地区のワインの試飲を行いました。
マヴィでは今年から初めてシュブラン氏のボジョレーヌーヴォーを販売致します。また、これまでレニエ(クリュボジョレー)を届けてくれているランポン氏にも協力を得て、初の試みとなるボジョレーヌーヴォー・ヴィラージュも販売することになりました。
スタッフ一同、今年のボジョレーヌーヴォーを心待ちにしております。
なお、シュブラン氏の最新情報によりますと、今年は良好な天候のおかげで、すでにぶどうが色付き初めたとのこと。このままいくと良く熟したぶどうの実が、9月12から15日くらいに収穫できるとのことです。
→2014年7月25日現在のぶどうの様子
<フランソワ・シュブラン氏の特徴>
ボジョレー地区南西端に位置するクレと呼ばれる地域で5世代前からぶどう栽培に携わる家系。シュブラン氏はもともと農学校教授を務めていたが、父が引退するのを機にドメーヌの後を継いだ。その後、フランス南部でビオディナミを実践する友人を訪れた時に飲んだワインに感銘を受け、2008年からオーガニック及びビオディナミ農法に転換する。オーガニックこそ、ワイン栽培の将来像だと信じて、テロワールの持ち味を生かしたワイン造りを目指している。
<発表会についてフードライターの品田美穂様より素敵なコメントを頂きました。>
プロフィール しなだみほ
明治学院大学国際学部卒業。料理専門の編集プロダクションで勤務し、1995年春に退社。その後、大好きなヨーロッパを 1人で4ヶ月旅行し、帰国後フリーのフードライターとして活動。雑誌の記事や料理本の制作にたずさわる。得意な分野はフランス料理。なぜかフランス人シェフの会の会員でもあり、フランス人シェフの人脈は幅広い。
オーガニックのボジョレー?って、あまりピンとこないですよね。 わたしもそうでした。ボジョレーといえば、11月3週の木曜日に解禁される「ボジョレーヌーヴォー」。 わたしも毎年カウントダウンのイヴェントに足を運んでいます。でも最近はスーパーやディスカウントストアでペットボトル入りのボジョレーヌーヴォーが売られるなど、ワインファンとしては、ちょっと興ざめするような事態になっています。今回の試飲会に伺ったときも、田村さんがそのようなボジョレーヌーヴォー危機をご説明されました。でも、その 危機がオーガニックという付加価値をつけるきっかけになったというお話は、大変興味深いものでした。ヌーヴォーのときしか飲む機会のなかった、ヴィラージュものではないボジョレーの新しい味わい方を知ることができ、またひとつワインの愉しみ方を知った試飲会でした。
《Beaujolais 2013 – Domaine du Crêt de Bine》 ボジョレー2013赤ドメーヌ デュ クレ ド ビーヌ
これがボジョレー?というくらい華やかさを感じました。きれいなルビー色。ベリーや花、ほんのりスパイスを感じる複雑さ、そしてきれいな酸が印象的。やわらかく滑らかな舌触りに「これがボジョレーの熟成感なのか」と、初めての体験にびっくり。畑の写真を拝見すると、雑草や自然の花々と共存しているぶどうに、自然の力強さを感じました。聞けばボジョレーの端っこに位置するそう。ブルゴーニュっぽい皮の香りもほんのりと感じられたのも納得です。
《Régnié (AOC) – André Rampon》 レニエ(クリュ ボジョレー)2010赤ドメーヌ ランポン
グラスに注がれたとき、ガーネットに近い色にまずびっくりしました。2010年ですものね。いわゆるボジョレーのヴィラージュものですが、造り手さんがオーガニックを手がけるためにトラクターが買えなかったので、馬で畑を耕したとか、ビニールひももぶどうのツルで代用したなどの逸話を伺い、造り手さんの情熱を感じました。ボジョレーらしいベリー系の香りに、マッシュルームのような湿った香り、ほんのりと青い草のようなハーブっぽさもあり、見た目よりずっとフレッシュなイメージでした。
《Beaujolais Nouveau 2013 – Château de Boisfranc》
ボジョレーヌーヴォー2013赤シャトー ド ボワフラン
香りを嗅いでみて、チャーミングだな~と、少し顔がほころびました。フランボワーズの甘い香りにすっきりとした酸。なんでも造り手のチェリーさんは30年以上前からビオを始めたボジョレーのオーガニックのパイオニアとか。熟成しているのにオーガニックらしいやわらかさを失っていない、ピュアな味わいに、しばしうっとりとしてしまいました。残念なことにチェリーさんは廃業なさるということで、これは最後のヴィンテージになるのだそう。「もう味わえなくなる!」というのと、ボジョレーのオーガニックの入門編にはぴったりなワインだと思いました。
【本件の連絡先】
問い合わせフォーム
マヴィ株式会社 広報担当 羽鳥
〒107-0052 東京都港区赤坂2-21-5
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