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コロナ禍の東京のビル群に沈む夕日

新型コロナウィルス デルタ株の感染急拡大でマヴィ赤坂店再度休業という苦渋の選択

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もう何度目かになる緊急事態制限もほとんど効果を発揮せず、街には人があふれ、人流抑制とは程遠い状況の中、新型コロナウィルス新規感染者数は1万人/日を超えてうなぎ上りに増え続けている。

世界の新型コロナパンデミック状況を伝えるWorldmeter COVID-19 CORONAVIRUS PANDEMICによると、日本の新規感染者数は8/3現在で世界15位だが、興味深いデータも載っている。それは人口百万人あたりPCR検査数。日本は146,871回で143位。先進国中ダントツの最下位なのだ。ちなみに1位はデンマークで13,169,449回と一人平均13回以上の検査を受けているということになり、新規感染者数785人という数字も信用できる。日本はデンマークの1/90しか検査していないので、日本政府発表の数字は到底信じることができない。

デルタ株ウィルス感染者の急増を受けて、政府は中等症患者には入院治療を行わないという方針を発表。重症患者というのは人工呼吸器を装着して自力呼吸を行わないレベル、つまり瀕死の状況にならなければ入院させてもらえないということだ。運悪く感染してしまうと、何の手当も受けずに瀕死のレベルまで達する恐れがある。

都内の百貨店等でも短期間に多くの感染者が確認され臨時休業。都内コンビニも従業員の感染による臨時休業が増えている。オリンピック選手村に程近い僕の住む晴海のマンションでも、訪問看護スタッフの一団がエレベーターに昇っていくところに遭遇した。救急車のサイレンは一日中ひっきりなしに響き渡り、至る所に感染者がいて、発症する人がいる。このままではマヴィ赤坂店スタッフがいつ感染してもおかしくないし、感染したところで入院治療を受けることもできない。

会社を経営する時に考えなければならないことはたくさんあるが、一番大事なことは社員の命。そのため新型コロナ第一波の昨年はマヴィ赤坂店を2月から7月までの5ヶ月間休業した。そして再開店に際しては定休日を平日2日間に変更して密を避け、グラスワイン提供やイベントをやめて集客をせず、空気殺菌機の導入とアルコール消毒やアクリル板の設置等の感染防止対策を施した。

赤坂の本社事務所は全面的にテレワークに移行して、そのまま廃止したので完全テレワーク。今年の春からはKN95マスクを全社員に配布して、夏に入り希望する社員とアルバイトスタッフを対象にワクチン職域接種も申し込みと、できるだけのことはやって来たという自負はある。

だが今回の政府の発表を聞いた時、耳を疑うとともに、今まで以上の危機を感じた。

再度悩み、考えて、マヴィ赤坂店を当分の間再度休業することに決めた。

赤坂店は昨年7月の再開店後、何回も襲ってくる感染の波に耐えながら店を守ってくれているスタッフ達のおかげでようやく売上が戻って来たところで悔しい。昨年もそうだったが、要請を受けて休業するわけではない。自主的な休業だから補償がもらえる訳ではない。はっきり言って経営的には苦しいのは間違いない。しかし社員を守ることこそが経営の最優先課題だ。

当面の間がいつになるかはまだ見通しは立たない。スタッフ達のワクチン接種が進み、2回接種して2週間が経過して抗体ができた頃に、KN95マスク着用で5分間以内の会話ということならば、かなり感染を防げるのではないか。

あるいは、日本の製薬会社が新型コロナ治療の飲み薬を開発したとの報道もある。これが承認・普及すれば入院しなくても治療が受けられるようになるだろうから、今までよりは命の危険がなくなり安心して営業できるかもしれない。

コロナ禍2年、会社を無事に存続させられるか、僕だけではなく日本中多くの中小経営者がこの不安の中にいる。

マヴィ赤坂店は8月10日より当分の間休業させていただきます。

マヴィ赤坂店を贔屓にしていただいているお客様にはご迷惑をお掛けしてしまい、大変心苦しく誠に申し訳ありませんが、ぜひ長い目で見てご理解いただけますと幸いに存じます。

みなさまもくれぐれもウィルスを侮らず、最大限の注意を払われてこの災厄を切り抜けられますよう、お祈りいたします。

マヴィ赤坂店はワクチン2回接種済みスタッフの体制8月31日に再開しました。

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